「TRIZで解消されるいろいろ 」(前古)

「TRIZで解消されるいろいろ 」(前古)

こんにちは IDEAの前古です
 

以前のコラムで TRIZでは”革新を生み出す際の問題点”として代表的な
”心理的惰性”について こいのぼりの絵を書いてもらい説明した
TRIZの考え方の中で革新を生み出す際の問題点は4つあると謳われている
言い換えると 多少なりとも技術者はこの4つもしくはいずれかを
持ちあわせており それを解消することで革新的な思考に近づける
ということでもある
その4つとは以下をいう

1.心理的惰性にとらわれる
2.限られた分野での知識に偏る
3.的外れの目標に着手する
4.トレード・オフによる解決策を打つ

「心理的惰性にとらわれる」というのは 
”psychological inertia” を和訳したもので
わかりやすい日本語でいうと”思い込み”のことである 
無意識に働いてしまうもので特定コンセプトへのこだわりともいえる
それが 革新を生み出す際の問題点となっており 知らず知らずのうちに
特定の思考に縛られていることになる

「限られた分野での知識に偏る」というのは
過去の経験への依存や自分の専門分野の知識に偏りがちになることをいう
自動車屋は車に関わることは研究熱心でありよく知っているが
業界が大きく違うような 例えばレントゲン技師がどんな特許を出しているか
などほとんど興味を示さない 
半導体屋も同様 繊維メーカが出している特許などには目もくれない
電気屋はエレキの頭と経験で考えるし 機械屋はメカの頭と経験で考える
これは 各分野のスペシャリストなので当たり前のことなのだが
これが革新を生み出す際に邪魔をすることになりがちであり 
他業種・他分野においての優れた問題解決を参考にしたほうが
もっと革新に近づけるはずなのにという意味である

「的外れの目標に着手する」というのは
問題点の正確な把握が不十分であるにもかかわらず 見えているところ
わかっているところから解決に向け早々に手を打ってしまうことである 
問題の本質にたどり着いていない中で打ち手を繰り出した先では
思ったほどの効果が得られない そんなはずではなかった 
さてどうしたものかと思案することになる
そして モグラたたき的に次なる手を考えるといった具合に展開していく 
問題の十分な把握が出来ていないために 手戻り時間もかかるし
革新的な解決へと導かれないということである

「トレード・オフによる解決策を打つ」というのは
技術的な問題解決においてとても重要な考え方であり 
TRIZの活用において理解しておく必要があるので例を持って説明しよう 
あるシステムの性能を高めるために「パラメータA」という特性を高めてみた
改善される傾向がみられたが残念なことに「パラメータB」という
悪化する特性が登場する 二律背反特性が発生するわけだ
たとえば ”出力20%向上”という目標のために
モーターの回転数を上げてみた 良い具合に出力が上がっていく 
ところが目標の出力になる前の10%の向上が見られたあたりで
熱や振動や異音等が発生し始めたという状況である その時どうするか? 
悪化する特性である「パラメータB」が発生しないところまで
改善する特性である「パラメータA」を落とすことをはかる 
10%近辺では熱等の発生リスクがあるので7~8%アップに設定しておく
といったチューニングをはかる 
そして出力向上の他の手段である「パラメータA’」「パラメータA’’」
を模索し目標の20%向上に向け試行錯誤する
・・・ごく普通の対処手段である
ただしTRIZでは 二律背反特性に対する折衷案的・妥協案的な解決策
それこそが革新を生み出す際の問題点であると言われている

 

 

なぜTRIZであればそれを解消できるか?
TRIZ理論のもとになっている世界中の優れた特許というのは
トレード・オフによる解決を一切していないからだ 
さきほどのケースでいうと モータを高回転にした時に従来発生していたはずの
熱や振動や異音等の問題が全く発生しない”モータの新構造”を考え出した
といった革新的な思考結果が特許になっているわけで
その思考を参考に問題解決策を考えるというステップを踏むからだ

お分かりいただけただろうか? TRIZは 革新を生み出す際の問題点を解消し
より最適な解へと向かって思考プロセスを推し進める方法なのである
1~4の ”革新を生み出す際の問題点” に心当たりがあるようなら
TRIZを活用することで 今までとは違う問題解決の方法を体感し
その思考プロセスをマスターするとよい

今日までとは違った技術者人生が待っている!

 前古@IDEA

 

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