「“使えないTRIZがどう変わったのか”」(前古)
こんにちは、IDEAの前古です。
TRIZは旧ソ連で生まれた方法論です。
1989年にベルリンの壁が崩壊し、1991年にソ連が崩壊しました。
ソ連の解体を受けて、それまで門外不出だった技術問題解決の思考プロセス「TRIZ」が、旧ソ連のTRIZ専門家たちにより西側諸国に伝道され、それを経て1998年に日本に上陸したのです。
日本では三菱総合研究所の先導によりTRIZは広まっていきました。
しかし、当時日本に上陸したTRIZは、米国でその思考のエキスをまとめたソフトウェアが中心で、TRIZの思考プロセス自体は代表的な一部が伝えられただけでした。
その2年後、導入した企業の多くが”TRIZは使えない”と言い始めました。
ソフトウェアは決して悪いものではなかったのに...です。
*ちなみに、”TRIZソフトを使えば、誰もが発明ができる”といった期待も高く、発表から3年余りで、日本国内だけで450ライセンスが販売されました。
私たちが2003年に日本で初めての「TRIZを実践するプロジェクトコンサル会社」を設立した原点は、使えないと言われだしたTRIZを、そしてソフトウェアを、どうしたら日本の企業で活用できるのかを考え、その結果を「TRIZによる実務テーマ解決コンサルプログラム」として発表したことにあります。
そのプログラムは、次のような点で、それまでのTRIZ活用のやり方とは異なるものでした。
1.陥りやすい失敗と対処法を明確にして、失敗しないための手順をフォーマット化した
2.使えないと言われ始めたTRIZに、前工程を追加し、問題の本質化を実施した
徹底的に問題の根本原因を抽出をしてから、TRIZの発想手法を使うこと
3.TRIZにより100%生みだせる成果は何かと考えたとき、それは圧倒的に豊富なアイデアの量
他の方法では成し得ない、TRIZでしかできないことを実務テーマで実感できること
4.そのアイデアを有効化し、企業の課題解決における目標に結びつける
後工程として、アイデアを結合・収束し、コンセプトにまとめ上げるプロセスを踏むこと
TRIZ再評価の始まりは、家電メーカと自動車メーカでの実務問題解決でした。
その結果、”TRIZは使える武器である” と好評を得たわけです。
つまり、TRIZを活用すると”問題が解決でき、技術者が楽になり元気を出す”、と判断いただけたということです。
このTRIZの活用方法は、後に”日本式TRIZ活用法”と称され、日経BP社の日経ものづくり誌や、日刊工業新聞社などの専門誌で紹介されるようになっていきました。
TRIZは、既知である世界中の技術解決策を参考にして新たなアイデアを創出する方法であり、”短時間に徹底的に合理的に” 問題の解決・課題の達成へと導くことが可能です。
- 革新的な技術の構築
- 顧客のハートをくすぐる魅力的な新製品の開発
- 抜本的なコストダウン
- あらゆる業務・現場の改善
- 網羅性の高い特許の創出...
など、さまざまな有用なアウトプットを出すことが可能です。
TRIZによる成果は、量と質を満たすアイデアを創出し、
そのアイデア群を
☑ すぐ使えるコンセプト
☑ 期待できるコンセプト
☑ 夢のようなコンセプト
といった技術テーマへの解に落とし込んでこそ初めて利益を生む成果といえます。
もっとも、利益を得るという意味では、技術テーマの選定、最適な設計の実現など、発想法であるTRIZ手法のみでは達成できない重要課題が残ります。
私たちIDEAは、QFD→TRIZ→TM(タグチメソッド)の体系的開発手法の連携活用による、「重要課題抽出→実現コンセプト創出→ロバスト設計」へと進めるコンサルティングを実践できます。それが、”使えるTRIZ”を実現する要因でもあります。
技術分野においてTRIZを活用した実務テーマ解決を実践することで、TRIZの有効性を肌で感じていただくのが私どもの仕事です。
設立以来18年間の実務経験を通じて、500社超のクライアント企業を数え、成果事例等も800事例を超えました。
『良い品質の製品を早く安く開発する』、そして利益を出すことをTRIZでお手伝いします。
「使えないTRIZはない!」、自信を持ってそう言えることが私たちの実績です。
前古@IDEA
→ TRIZを製品開発、技術開発に活用している企業事例を読む
→ 「TRIZに基づく、革新的な製品・技術開発のための課題解決プロセス」について読む
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