「“コンサルタントに頼らない”段階までの5つのステップ ~ 人を変える、会社を変えるための開発プロセス改革の進め方 ~ 前編」(緒方)
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「“コンサルタントに頼らない”段階までの5つのステップ ~ 人を変える、会社を変えるための開発プロセス改革の進め方 ~ 前編」(緒方)

 

こんにちは IDEAの緒方です。

冒頭からコンサルタント会社の人間が言うようなタイトルではないですね。
でも、私はこの言葉が担当者やマネージャーから発せられることを目指してコンサルを行っています。

コンサルの仕事は皆さんが開発を効率よくできるように導き、その術を教えることです。
表面的な手順を教えるのではなく、考え方を教え伝えることで、コンサルタントが問題を解決するのではなく、皆さん自身が考えて、自分の手で問題を解決できるように導くのがコンサルの仕事です。

しかし、考え方を身に着けるのは簡単ではありません。
従来のやり方、慣習、経験的な考え方を一部改め、新たなやり方、考え方で周囲の理解を得ていくには時間もかかります。
そのためには粘り強い取り組みや、マネージャ層の「会社を変える」といった強い意志も必要です。

そうした積み重ねを経て、日常的に科学的アプローチの考え方で問題に取り組み、自分たちで問題を解決できるようになった暁には、「コンサルは不要」となるはずです。

私自身が、以前の会社でコンサルタントを入れて科学的アプローチを推進してきた経験や、IDEAでクライアント企業向けにコンサルを行ってきた経験から、「コンサルが必要なくなる」ステップを紹介したいと思います。

会社の状況やマネージャーの意思にもよりますが、コンサルを導入した企業の中でも継続して取り組んでいる企業の多くは、概ね以下のようなステップで進んでいます。

■ステップ1 「初体験で違いを感じる」
最初に、会社のある問題を、コンサルの指導のもとで、あるレベルの解決まで試しにやってみて、従来の進め方と科学的アプローチの違いを体験し、感じます。
ただしこの段階では、本当に継続して社内で展開できるかはまだ「?」で、自信が持てない状態です。

■ステップ2 「小さな困った問題から始めて何でもトライしてみる」
最初は、身近に起きた品質問題への対策、ちょっとした作業への要求分析、あるユニットや生産工程のコストダウン等の解決に、ニーズ分析、コストダウン、リスク分析等様々な科学的アプローチを試してみてください。
そうすることで、科学的アプローチを多種多様な問題に水平展開できることや、共通の考え方で解決できることが判ってきます。

※IDEAの「目的別課題解決プログラム」を使えば、共通の考え方で広範囲の開発課題に適用することができます。
参考:“「機能」で考える”目的別課題解決プログラムについては、こちらから

■ステップ3 「一芸に秀でる、使い倒して自社の弱みを知る」
いろいろ使ってみて、会社の中で一番手間取る問題、苦手な問題に絞り、複数の担当者で何度も挑戦、徹底的に科学的アプローチを使い倒します。その結果、コンサル無しでもできるようになってきます。同時に、自分たちの弱い所が見えてきます。
この過程で科学的アプローチの社内の認知も進み、社内に推進者を置く等、組織としての取り組みが芽生えてきます。

■ステップ4 「カスタマイズして自分のモノにする」
推進者が自社で教えたり、社内の様々な問題に取り組む中で、自社に適合したオリジナルなプロセスが生まれ、カスタマイズしたワークフローが社内で使われるようになります。
社内では、複数のマネージャーが科学的アプローチの効果を感じ、理解を示すようになります。専任の推進者が現れ、社内で教えたりしながら、オリジナルのテキストや事例集ができるようになります。
この時点になると、科学的アプローチがようやく本当に自分達のモノになってきたと感じます。

■ステップ5 「共通言語が拡がって開発者の効率が飛躍的に向上する」
ある目的の問題を中心に科学的アプローチを社内で使う範囲が広がってきて、推進活動も組織的になり、広がりを見せ始めます。開発者の何割かが問題解決の考え方、術を身に着け自力で効率的に開発を行うようになり、社内で「共通言語」で話ができるようになります。
結果、社員同士、部署間のコミュニケーションが良くなります。そして新人、ベテランへの教育も始まります。

これらのステップを上がっていくには、通常は各ステップにつき1年くらいはかかります。
また、私が問題解決のコンサルとして入るのは、通常はステップ3ぐらいまでです。

しかし会社によっては、ステップ4,5でも、推進者へのコンサルといった形で、加速度的に進めたいとの思いから弊社に依頼いただくケースもあります。
私がコンサルを行ってきた会社の中でも、数社が既にステップ3からステップ4に入りつつあります。
これらの会社に共通するのは、推進担当者とマネージャーの「会社を変えたい」という強い意志です。ある会社はニーズ分析に特化、ある会社はコストダウンに特化して成果を出しつつあります。

拙著「製品開発は機能にばらして考えろ」(日刊工業新聞社)(Amazonで見る)では、私がかつて推進をリードしてきたオリンパス株式会社でのアプローチ方法が紹介されています。その本の冒頭で、オリンパスの当時の推進部長 面田氏が下記のことを語っています。(以下抜粋)

『 社内推進には大事なポイントが3つあります。
①推進者は少数でも専任とする。(兼任は忙しいと逃げるので退路を断つ)
②常に最新の社内事例をベースにし、“使える”テキストとして鮮度を保つ
③講師には現場で実践にあたった実践者が立つ』

如何でしょうか?
ここに書いたことは簡単なことではないかもしれませんが、どなたでも意志さえあれば、できることです。
私もそのような方達への協力を惜しみません。
あなたも 「会社を変える、人を変える」 科学的アプローチに一歩を踏み出してみませんか?

次回は各ステップで直面する諸問題について紹介しながら、ステップアップのための対策について話しをしていきたいと思います。

このコラムの後編を読む

緒方@IDEA

”機能で考える”目的別課題解決プログラムについて読む

目的別課題解決プログラム支援ソフトウェア iQUAVIS IDEA Packageについて読む

TRIZを含むオリンパス流科学的アプローチの推進 ~全社的な開発力向上と事業貢献を目指した取り組み~

コラム 「開発現場のリアルな「困った」を解決するシステマティック・アプローチ ~ “「機能」で考える”目的別課題解決プログラムと、支援ツールiQUAVIS IDEA Package ~」を読む

目的別課題解決プログラム紹介動画

参考書籍
“「機能」で考える”目的別課題解決プログラムの内容に関連して、緒方の著書2冊が刊行されています。

製品開発は機能にばらして考えろ
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製造業のUX
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